カルロス・カスタネダの本を読んだほうがいい理由

今回はカルロス・カスタネダの本を読んだほうがいい理由を書きます。
宇宙全史の書籍やBBSをていねいに読んで入れば
カスタネダの本を無理に読まなくても大丈夫でしょうが
それでも読むべき理由を書いてみます。

宇宙全史ではカスタネダの師であるドン・ファンの教えが多く出てきます。
例えば質疑応答11 193ページ
>人類の最大の敵は戦争でもなく、貧困でもなく、搾取の構造でもなく、フリーメイソンでもありません。
>それは各自が後生大事に抱えている「自尊心」なのです。
>(中略)
>ドン・ファンの言葉だったと思います。
>「自尊心というのはあらゆる憂鬱の引き金になるんだ」

ここで「自尊心」と言う単語が出てきました。
自尊心の英語はself-esteemなのですが
カスタネダの書籍に出てくる「自尊心」の原文はself-importanceです。
(参考 カルロス・カスタネダ 時の輪 内からの炎からの言葉 117ページ)
self-importanceの意味は英英辞書で調べたのを翻訳すると
「自分が他人よりも重要である、あるいは高い価値を持っているという信念」
になります。
誤訳だと非難しているわけではなく50年前は自尊心の意味が少し違っていると思いますし
それに元々のカスタネダとドン・ファンの会話はスペイン語でしょう。
翻訳で意味が少しずつ変わっていくのは仕方がないことです。
重要なのはself-importanceを自尊心に訳すことの一貫性です。
カスタネダの書籍を読んで自尊心の言葉を目にすれば
カスタネダとドン・ファンの会話の中からドン・ファンの言う自尊心が見えてきます。

ドン・ファンの言葉を切り取った言葉しか見ていないと
当然カスタネダとドン・ファンの会話は知り得ません。
そうすると別の情報を持ってくることになります。
多くの日本人が自尊心と言う言葉から連想するのは中島敦の山月記ではないでしょうか?
結果としてカスタネダの本を読んだ人とそうでない人が
自尊心をなくす取り組みをすると全く別の内容になってしまいます。

インターネットで検索したりChatGPTで質問したり
便利な世の中になっていますがそれで入手できるのはあくまでも知識です。
目風氏の言う知恵を得るにはめんどくさがらずに本を読んで自分の頭で考えていくしかないでしょう。
それはAIがいくら進歩しても自分自身でやっていくしかありません。

最後に宇宙全史の「自尊心」を説明している箇所を紹介します。
質疑応答8 129ページ

>この問題であなたのおっしやる「日ユ同祖論」を少し調べてみました(本当は全く関心がないのでやりた
>くなかったのですが……)。

>始めたというかそのお話を作ったのは、日本にいるユダヤ教徒といいますか……ユダヤ人の優位性を日本
>人と重ねて取り込みたいという、一種のプロパガンダとしてやっています。
>普通に見た目はちょっと濃いめの日本人というユダヤ教徒ですが、そのバカなお話にのせられているのは

>「自分たちの優位性」という自尊心をくすぐられているこれまたおバカな日本人たちです。
>まともな方は相手にしませんが、エゴの強い方はどうしても惹かれるようです。